
がんの免疫細胞治療。この次世代医療にフォーカスして事業を進めてきたのは、私自身の体験が背景にあります。私は幼いころから小児ぜん息に悩まされていました。ぜん息というのはまさに免疫疾患で、薬で根治させることは難しく、体の免疫力を高めることで快方に向かう病気です。対症療法ではなく根本的なところから病気を治したい、というのは私の積年の願いであり、独立してこのメディネットを立ち上げた時も、「免疫」の領域で新しい事業を始めたいという思いがありました。
そして、分子免疫学の研究者であった東京大学名誉教授の故・江川滉二さんとの出会いを機に、免疫細胞治療に大きな可能性を感じ、これを事業化しようと決意したのです。当時、再生細胞医療は今程認知されておらず、免疫細胞治療についてもその有効性を示すデータが出ていたものの、事業として成立させるのは無理だと言われていました。しかし、患者さんのためにこの新しい治療法を普及させることは大変意義のあることだと考え、だれもやらないなら自分たちでやるしかないとの思いから、この未踏のテーマに果敢に取り組んできました。
まったく轍(わだち)のない事業を切り開き、がん免疫細胞治療の分野ではすでにトップシェアを獲得しています。12,000名を超える患者数、そして10万回を超える細胞加工実績は世界でもトップ。パイオニアとして培ってきたこれまでの経験が、私たちの最大のアドバンテージです。

今後は、この治療法をさらに社会に浸透させるため、新しい評価指標の構築も含めて、主要な医療機関との共同臨床開発を一層推進していきます。
医療の進歩は目覚ましいものがありますが、がん疾患はいまだ有効な治療法が確立されていないのが現状です。今後さらなる高齢化社会を迎え、がんの患者数が増大していくことは間違いありません。従来の化学療法では、高齢者の方々の身体には負担が大き過ぎる。免疫細胞治療に寄せられる期待は、これからますます大きくなっていくと思います。重大な病気を患っている患者さんの力となるために、私たちはこれからも努力を重ねていきます。

メディネットは、まさにこれからの企業です。ともに未来を切り開いていく新しい人材をまだまだ必要としています。求めているのは、次世代の医療を患者さんに提供していく、というこの仕事に大きな情熱を持って取り組める人。私たちが手掛けている再生細胞医療分野での事業は、ほとんど前例というものがありません。すべて自分たちでモデルを考え、実行していく。お手本のないことを進めていくわけですから、大きなハードルに直面することもたびたびあります。それを乗り越えていくためにはパッションが必要。単に「最先端だから、面白そうだから」ではダメで、厳しい局面でも「やり切る」ことができるかどうかが重要です。偏差値の高さではなく「人間力」が求められるのです。
メディネットが掲げる経営理念は『常に本質を見極め、誠実性と公正性をもって真の社会的付加価値を創造する』こと。ただ利益だけを追求することではありません。何が本当に患者さんのためになるのかを常に考えて、事業を推進しています。高いプライドを持って仕事に臨める人に、仲間になっていただきたいと思っています。
私としては、ゆくゆくはこのメディネットを世界中から優秀な人材が集まる企業にしたいと考えています。そして、グローバルに事業を展開していきたい。今後は、研究開発などにおいて海外の企業や研究機関とコラボレーションする機会も増えていくでしょう。若手社員にも海外出張のチャンスを与え、グローバルな感覚を養う経験を積ませています。
再生細胞医療は、今後日本が世界でスタンダードを作ることができる可能性がある数少ない分野のひとつです。その中で、がんの免疫細胞治療については、私たちメディネットが世界のトップグループを走っている。例えるなら、今や世界的大企業となった日本の自動車メーカー、家電メーカーの創業時と今まさに同じ状況にあると、私は思っています。
私たちの理念に共感できる方であれば、さまざまな個性をお持ちの方をお迎えしたいと思っています。多様な価値観が集い、それを尊重し合うことで、新たな道が生まれていく。みなさんとお会いできることを楽しみにしています。
