がんと免疫2
8/8

17治療法抗体治療(抗体医薬)ペプチドワクチン免疫細胞治療利用する免疫応答類液性免疫細胞性免疫Bリンパ球が産生する「抗体」が主役となる免疫応答。抗体分子が血液中に溶けているため、「液性」と呼ばれる。免疫を担う細胞(主に白血球)が主役となる免疫応答。治療法「抗体医薬」と呼ばれる医薬品を、がんの種類に応じて投与(現在は主に注射剤)する。がん細胞にのみ多く発現している目印(がん抗原ペプチド)を人工的に作り、ワクチン(医薬品)として体に投与する。患者自身からの採血により、がん細胞への攻撃力を持つエフェクター細胞(NK細胞、ガンマ・デルタT細胞など)や、がんを攻撃する司令官となる樹状細胞を体外に取り出し、数や機能を大幅に増強したうえで、点滴等で再び本人の体内に戻す。がんへの作用がん細胞が増殖するためのシグナルを受ける部位(受容体)に抗体が結合することでフタをして、がんの増殖を阻害する。また、がん細胞に結合した抗体が、がんを攻撃するエフェクター細胞を呼び寄せ、その免疫細胞の力でがん細胞を殺傷するなど。投与した人工抗原ペプチドと同じ目印を持つがんに対して攻撃を行う免疫細胞が体内で活性化され、がん細胞を攻撃する。体外で増強されたエフェクター細胞が腫瘍を直接攻撃する。または、がんの特徴を覚えこませた樹状細胞によって、がん細胞を狙い打つCTL(細胞傷害性T細胞)が体内で誘導され、がんを攻撃する。現状と展望日本では数剤が承認済み。抗体医薬を含む分子標的薬が、抗がん剤開発の主流になりつつある。臨床研究(先進医療含む)が国内外で活発に実施されている。また、国内では保険外診療として受診可能な医療機関もある。臨床研究(先進医療含む)が国内外で活発に実施されている。また、国内では保険外診療として受診可能な医療機関もある。課題細胞からバイオ技術を使って生産するため、特殊で大規模な製造設備に莫大な費用がかかり、医薬品の価格が高額である。がん抗原は、同じ種類のがんであっても人によって違い、また数も膨大なため、投与したペプチドワクチンが実際に患者のがんに出ているペプチドと適合する確率が課題。徹底した品質管理されたクリーンルーム内で、専門技術者の手によって細胞培養が行われるため、非常にコストがかかり、治療費が高額である。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です